Case Study for English 4 skills CBT
By 宮城歩 (Ayumu Miyagi)
*以下は 2018年6月15日、沖縄県にある興南学園の英語科:宮城 歩先生にインタビューした際の記録です。先生のご協力に、この場をお借りして御礼申し上げます。
Q: 興南学園様の取り組み、方針を教えていただけますか? |
A: 学園としての理念は大きく分けて 2 つあります。まず一つ目は、校名の通り「南を興す」人材を育成することです。沖縄県から日本、世界と、生徒たちが活躍の場を広げられるようにサポートしています。二つ目は、急速な科学文明の発達・変化と複雑多岐を極める世界情勢に対応できる人材を育成することです。
具体的な取り組みとしては、平成 25 年からの iPad 導入や学内の Wi-fi 環境の整備、平成 29 年から Chromebook の導入など、新しいことを積極的に取り入れるようにしています。これも、最新の技術を活用し、多方面にアンテナを張ることで、急速な社会の変化に対応していけるようにと考えてのことです。また授業の場面でも、1 対 40 の集団授業だけではできないことが、タブレットなどのデバイスを用意することでかなり幅広い活動ができるようになってきています。 |
Q: Progress を導入いただいてからの感想をお聞かせください。 |
A: 最初に Progress を見たとき、かなり細かいスコアのレンジがあるところが良いと思いました。クラス内には様々な学力レベルの生徒がいます。個々のレベルに合わせランダムに変化する出題形式は、どの生徒にとってもチャレンジができる点で評価できます。レベルや出題内容の決まった模試などと違い、生徒に充実感を持ってもらえるのが良いですね。 |
Q: 普段の授業と Progress 受験との関連性についてはいかがですか? |
A: 普段英語の授業ではスピーキングを重視した活動も行いますが、中心となるのは従来通りの基礎トレーニングです。 Progress を導入したことで、授業以外でアウトプットの場所を年 3 回設けることができ、生徒たちは「これまでに学んできた英語を様々な場面で実際に活用すること」を実感しやすくなっており、モチベーションの喚起にもつながっています。特にスピーキングセクションの問題では、絵や写真を口頭で描写しなければならず、自分の持っている英語力を全て出しきらないといけないほどの意識の高まりが感じられ、良い刺激になっているのではないでしょうか。
高校のコミュニケーション英語の教科書では、文化的な題材から科学技術・AI など、扱う内容がどんどん深くなっていきますが、Progress の場合は身近なことについて話すことができる、周りのものを描写できるといった、基礎段階の英語表現力がどの程度身についているのかをまずは確認することができます。成績の表示も 4 技能+文法・語彙の「6 項目」で細かく表示されるので、技能領域と知識領域の習熟バランスも把握できます。さらに CEFR や TOEFL iBT、IELTS 等のスコア換算表が用意されている(GSE という CEFR 準拠の尺度を介して他のテストと比較ができる)ので、英語力の高い生徒には 6 段階に分かれているレベルから最適なものを選び、受験させることで、さらに高い目標に向けて学習のモチベ ーションを向上させるものになるでしょう。生徒たちの英語力を向上させることが英語教師の役目ですが、この Progressで測定した結果というのは、教師の授業内容や展開について、今後の方針を考える上での指標にもなり、授業改善にも大いに役立つものだと思います。 |
取材協力/編集:教育開発出版株式会社
